「Lobar room」にきて何時間も経過しているのにドクターはやってはこなかった。
他の妊婦さんの処置でとても忙しそうだ・・・
3時間程たって1人のドクターが、「これはどうなってるんだ!」と叫ぶ。
そう、わたしのお腹に取り付けた心拍装置。プリントされた紙はびよーんと長く、3時間も経ってるのだから当たり前だっと心で思った。
そう思うのもつかの間、鬼のような女医がやって来て、何も言わずわたしの足を開き、巨大なはさみを思いっきり刺してきた。刺してきたというと語弊があるのだけれど、その時のわたしにはそのくらい衝撃的だった。あぁぁぁインドよ。
わたしはその巨大なハサミを見た途端身体が拒否反応を起こし全身で拒絶。鬼女医が怒鳴る・・・これはまさしく悪夢だった。
あぁぁ、これは悪夢である。
とにかく悪夢はまだまだ続く。ドクターが急に言い放った。「赤ちゃんの心拍が下がっている」「呼吸が上手く出来ていない」と。
わたしは半分朦朧とした意識の中で、本当に何を言っているんだこの人はと言う気持ちになった。3時間も放っておいてやっと来たと思ったらその一言。
そして、ここにサインをしろと。そう、緊急オペである。結局わたしはサインできなかった。わけが分からず手術室に運ばれ、なにやら色々と質問を受けながら麻酔を打たれ寝てしまったのだ。赤ちゃんは大丈夫なのだろうか・・・
朝からの陣痛が始まってから約11時間 そしてまさかの緊急帝王切開
旦那さんの話だと手術室に入ってから20分も経たないうちに赤ちゃんがシスターと一緒に出て来たという。
そう、彼女はこうして産まれたのだ。
ゆっくりゆっくり静かな環境で産んであげられなかったことが本当にごめんねという気持ちでならなかった。わたしが身体を過信せずにもっともっと気をつけていたらと思うと・・・考えても考えてもきりがないけれど申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
でもとにかく本当に無事に産まれてきてくれたことに感謝
わたしと彼女との対面は術後3時間後の11:00pm わたしの麻酔が切れてから病室にはきれいに包まれ彼女が本当にスヤスヤと寝ていた。
本当に赤ちゃんがここにいるんだと思うとなんだか不思議だった。何だかまだ実感はない。実は前日に「マタニティフォト」と撮っていた。ずっと撮りたかったのだけれど、なかなか実行できなかった。でも本当に前日に私たちは小さな森に行き自然の中で3人の写真と撮っていた。あぁぁ撮っていてよかったなぁっと心から思った。
病室に戻ると旦那さんとお姉さんとお姉さんの息子と彼の友達2人が待っていてくれた。
彼女と対面しその後はあまり覚えていない。麻酔が切れて痛い痛いと思っていたことだけは確かだ。
翌日からさらに衝撃的な痛みと対面するだなんてこの時点では思ってもみなかったのだけれど。
そしてわたしはいつの間にか眠ってしまっていた。
つづく